セチリスタット

セチリスタットは膵リパーゼ阻害薬である。

食物由来の油脂は十二指腸内で胆汁や膵液と混合され、エマルジョンとなる。

この表面でリパーゼが作用し、中性脂肪は脂肪酸やモノグリセリドに分解され、胆汁酸とともにミセルが形成され、さらにミセルが開裂して小腸から吸収される。

セチリスタットは脂溶性が高く、胃内で食物中の油脂成分と混合されて油滴に溶解する。

エマルジョンの界面でリパーゼを阻害し、食物由来のTG分解を抑制し小腸での吸収を抑制し、糞便中の脂肪排出量を増大させる。

製造承認されたものの執筆時点では保険収載されていない。


[用法・用量 ]1回120mgを1日3回毎食直後に経口服用
[適用]肥満症(2型糖尿病と脂質異常症を有し、食事療法・運動療法を行ってもBMIが25以上の場合のみ)
[禁忌]慢性吸収不良症候群、胆汁うっ帯