そのため、摂食後に血糖が過剰になる場合は、栄養素を脂肪やグリコーゲン(glycogen)として貯蔵し、間欠的な摂食の間や運動時には貯蔵したエネルギーを利用する仕組みがある。
空腹時の血糖は、肝臓のグリコーゲン分解と非糖質代謝産物からの糖新生によりまかなわれ、主にインスリン(insulin)とグルカゴン(glucagon)により調節されている。
摂食後は、炭水化物が小腸内で単糖類まで分解されて吸収され、約50%が肝臓に取り込まれてグリコーゲンになるが、残りが循環血液中に血糖として流れ、糖輸送担体により膵臓はじめ各種臓器に取り込まれる。
膵臓に取り込まれたグルコースはインスリン分泌を刺激し、分泌されたインスリンが肝臓はじめ各種臓器に血糖を取り込み血糖は急速に低下する。
この間に、食事由来のグルコースは、消化管からインクレチン分泌も刺激してインスリン分泌を促進する。
糖尿病では、インスリン分泌の低下、インスリン抵抗性の増大、あるいはその両者により、血糖が血管内に多く存在(高血糖)することになる。
高血糖は、神経、細小血管、大血管に合併症をきたしたり、当毒性を引き起こす。